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現状の課題から新しいものを生み出す「企画力」と戦略のヒント

企画力と戦略のヒント

「企画力」とは、どんなチカラなのでしょうか?

具体的に企画力が何かを正確に理解している人は、意外と少ないものです。
企画力というと、何もないゼロの状態から、斬新なアイデアを生み出す力だと考える人はたくさんいます。
しかし正確には、それは企画ではなく、「新しいアイデア」です。

企画とは、何もない状態から生み出すものではなく、現状で抱えている問題点や課題の上に作り出すものです。

もちろん、競合他社や過去の企画と全く同じ企画では、新鮮味がないので期待通りの効果を出すことは難しいでしょう。
そのため、斬新なアイデアを練ることも、企画のプロセスにおいては必要な作業となります。
企画=アイデアではなく、企画という大きなプロセスの中の一つに、アイデアがあるという位置づけです。

どのような企業でも、抱えている課題はありますし、改善できたら良いなと思っている点や、解決すべき問題点はあるものです。
社員が抱えている不満や、市場においてユーザーが漠然と持っているニーズなどもあるでしょう。
そうした改善の余地がある事に対して、良いアイデアを使って解決に導くためのノウハウとスキルが、企画力です。

デザイン経営においては、課題があれば企画を作ることができ、課題の数だけ企画を作れると考えられます。
漠然と「最近何も企画をしていないから、そろそろ何かしようかな」と考えるのではなく、解決できる課題を念頭に入れながら企画戦略を行うことによって、最終的には企業が求めるアウトプットを得られます。
たとえば、売上が伸び悩んでいるブランドの販売促進を目的とした企画なら、クリスマスやゴールデンウィークなどの時期と重ねることで独自性のあるイベントやキャンペーン、セールなどを開催すれば、顧客からの注目度もアップするでしょう。
その結果、売上アップという結果につながります。

それでは、企画力を高めるために何から始めたら良いのでしょうか?

まず1つ目にできることは、
インプットを見つけるという作業です。
インプットとは、企業が抱えている課題や、改善したいことなど、何でもOKです。企画は、そのインプットを解決したり改善することを目標として、より具体的な対策や戦略を練り上げていきます。

2つ目に行うことは、
インプットに対してどんなアウトプットを期待するのかという点を設定することです。
インプットが明確でも、アウトプットを明確にしなければ、企画を遂行する上で目的や目標の軸がずれてしまう可能性があります。インプットに対して正しいアウトプットへ導くことが企画力であり、アウトプットがずれてしまうと、どんなに素晴らしい企画でも、企業が最初に期待した効果を達成することが難しくなってしまいます。

3つ目に行うことは、
インプットからアウトプットへ導くための判断材料となる要素をできるだけ多く収集する作業です。
課題に対して企画力を使って問題解決するためには、企業にとって独りよがりな戦略をしても、顧客からの良い反応が期待できるとは限りません。そうではなく、できるだけ高い確率で適切なアウトプットへ導くために、ユーザーからの声や市場のニーズについてリサーチする作業が必要不可欠です。ユーザーの声や市場のニーズを情報収集する方法は、たくさんあります。デザイン経営という方法を使うなら、WebサイトやSNSを活用して、ユーザーからのアンケート調査を行うという方法はいかがでしょうか?幅広いユーザー層から多くの意見を収集できるだけでなく、ブランドや商品の開発のターゲット層からも情報収集できます。

4つ目に行うことは、
インプットを正しいアウトプットへ導くための方向性を決めるという作業です。
企画力でみると、この方向性を決める作業においてターゲット層へより強く訴求できる具体的な案が出せるかどうかが、結果に大きく影響します。方向性を決める際には、最初に設定したざっくりとしたターゲット層からさらに踏み込んで、ペルソナ設定を行うという方法が効果的です。「成人男性」というザックリとしたターゲット層ではなく、「子供の進学を控え、住宅ローンも抱えて金銭的に余裕がない40代の会社員。通勤時間は片道1時間、週末はネットで副業探しをしている。」のようなペルソナを決めると、より具体的な顧客をイメージしやすくなります。そうすることで、その人物の気持ちになって、どんな商品やサービスがあれば嬉しいのか、日常生活の中でどんな点に不便を感じているかというニーズも見えてくるでしょう。

そして、さらに企画力を高めるためにできることとして、5つ目に行うことは、
企画が煮詰まった時などに適切なフレームワークを積極的に活用することです。
たとえば、デザイン経営や経営戦略の立案時にもよく使うフレームワークとして、3Cや4Cを始め、SWOT分析や4Pなど、さまざまなものがあります。もちろん全てのブランドや商品に全てのフレームワークが必要というわけではありませんが、こうしたフレームワークを使うことによって、多方向からのデザイン経営的なアプローチが可能となります。企画力を上手くデザイン思考のプロセスに活かすことによって、ピンポイントで設定したアウトプットを見事に成功させ、企業利益につなげることも可能です。

【関連記事】ブランディングの企画書に必要な項目や作成時のポイントとは

経営×デザインで課題解決!「企画力」を高める戦略のヒント!

経営とデザインの力を掛け合わせることで、現状の課題をチャンスに変え、新たな価値を創造できます。
下記では、経営視点とデザイン思考を取り入れた企画を向上させる5つのチカラと戦略のヒントを簡単にご紹介します。

1. 課題の本質を見極める(課題発見力)
経営課題の本質を正確に把握し、表面的な問題ではなく根本的な原因を特定します。
・現状分析:データや顧客の声を基に現状を客観的に分析。
・課題の明確化:経営戦略に沿った本質的な課題を明確にし、解決すべきポイントを絞り込みます。

2. 視野を広げて情報収集(インプット力)
多角的な視点で情報や知識を収集し、経営とデザインの両面から新たな発想を得ます。
・異業種・他分野の事例研究:他業界の成功事例や最新トレンドを学び、ビジネスに応用。
・ユーザー視点の理解:デザイン思考を取り入れ、顧客の行動やニーズを深く理解する。

3. 柔軟な発想でアイデア創出(発想力)
経営視点とデザイン思考を組み合わせ、実現可能なアイデアを生み出します。
・発散と収束のバランス:ブレインストーミングでアイデアを拡げ、ビジネス視点で現実的な案に絞り込む。
・フレームワーク活用:SCAMPER法やマンダラートを用いて、既存のアイデアの改良や発想の拡張を図る。

4. 実現可能な形にする(構想力・実行力)
経営戦略とデザインの両面からアイデアを具体的な施策に落とし込み、実行可能な形にします。
・コンセプト設計:「誰に・何を・どのように」の視点で企画の軸を明確化。
・プロトタイピング:試作品を作成し、早期にフィードバックを得て改善。

5. 仮説検証とPDCAサイクル(改善力)
企画を実行に移した後は、結果を分析し改善を繰り返します。
・仮説設定とテスト:スモールスタートで仮説を検証。
・フィードバック収集:顧客や関係者の意見を取り入れ、柔軟に改善。
・迅速な改善:PDCAサイクルを高速で回し、精度を高めていきます。

まとめ

経営とデザインの力を融合させることで、課題の本質を見極め、柔軟な発想と実行力を持って新たな価値を生み出せます。ぜひ企画力に必要なこの5つのチカラを活用し、ビジネスの成長を加速させてください。

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あめとつち株式会社は、ブランディングデザインによる企業成長のサポートをしている会社です。
デザインからマーケティングまで、幅広い観点から課題解決を行っておりますので、お困りごとがある際にはぜひ私たちにご相談ください。

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