ウィズコロナ時代、アフターコロナ時代、新たな価値創造が求められるなか必要不可欠な戦略として注目されている「ブランド価値創造」に焦点を当てながら中小企業におけるブランド力向上のヒントを “ブランディングレポート” として全8回にわたりお届けします。
“Ame to Tsuchi, Inc. Branding Report”
WEBによるブランディングを「WEBブランディング」と言います。ブランディングの進め方は「WEBだから特別にこうする」ということはなく、ブランディングの基本作業を綿密に行う必要があります。
しかし、WEBサイトのデザインには、WEBの特性を踏まえたものが求められます。いかにサイトへの訪問者(ユーザー)を惹きつけるかが課題になります。WEBブランディングとそのデザインについて見ていきましょう。
WEBサイトによるWebブランディング
WEBブランディングとは、文字通り「WEBを使ったブランディング」のことです。
WEBサイトによって、自社のことを知ってもらう、自社の商品を知ってもらう、自社のサービスを知ってもらう、など他とは違う価値を認知してもらうことを目的にしています。
「WEB」と「ブランディング」、ふたつの言葉が合体しているわけですが、根本にあるのはブランディングであり、WEBという媒体を通してブランドを構築するということです。
そのため、自社の強みを洗い出す、それを誰に伝えるかターゲットを明らかにする、そして、ターゲットにどのように伝えるかを決定する、というブランディングの基本は、WEBブランディングにおいてもしっかり行わなければなりません。
この基本作業をおろそかにしたままサイトを立ち上げても、意図が不明瞭なサイトになり、WEBによるブランディングは望めません。
WEBブランディングとデザインについて
WEBという媒体を考えた場合、重要な要素となるのがサイトのデザインです。
WEBサイトを訪れる人(ユーザー)は、検索ワードによってサイトにたどり着きます。その時、パソコンやスマホ画面に最初に表示される部分をファーストビューと言います。ユーザーはこのファーストビューによって、そのサイトにとどまるかどうかを判断しますが、その時間はわずか3秒とされています。
3秒という短い時間でサイトにとどまるか否かが判断されるわけですから、このファーストビューの構成、つまり、デザインは非常に重要なります。
デザインの重要性はファーストビューにのみあるわけではなく、サイト内の各ページのデザインも重要です。WEBブランディングを考えた場合、各ページのテイストやニュアンスに一貫性があることが求められます。ページによってテイストやニュアンスに違いがあるとブランドイメージが散漫になってしまうからです。
ページごとにさまざまな工夫をこらすこともサイト内にメリハリを生みますが、色使いや画面構成などに一定のスタイルを持たせ、統一感を失わないことが大切です。
また、サイトは、ユーザーにとって使いやすいデザインであることが重要です。視覚的に好感を持ってもらえるデザインであることはもちろんですが、使いやすさが大事になるということです。
WEBサイトを訪れたユーザーがもっとも嫌うのは、欲しい情報にスムーズにたどり着けないことです。例えば、リンクボタンの位置がわかりにくいデザインでは、ユーザーはいら立ち、すぐにサイトから離れてしまいます。ユーザーが使いやすい、ユーザー目線に立ったデザインが大切です。
また、パソコンとスマホでは画面の大きさが違います。一画面に表示できる情報量に差がありますから、その点を考えたデザインが求められます。WEBサイトのデザインにあたっては操作性など、紙媒体にはない面を十分に考慮する必要があります。
WEBデザインのチェックポイント
すでにWEBブランディングに取り組まれている方も多いと思いますが、ここでWEBデザインのチェックポイントをいくつか見てみましょう。
【1:企業メッセージを魅力的に伝える】
企業メッセージはブランディングの根幹であり、メッセージを魅力的に伝えるデザインが求められます。ユーザーはサイト画面からさまざまなものを読み取ります。単に商品やサービスのスペックだけではなく、その商品・サービスを提供する企業の「志」や「思い」も敏感に感じ取ります。そして、そこに共感を覚えるとき継続的にサイトを訪問することになります。
【2:対象ユーザーに合ったデザイン】
ブランディングにおいてターゲットの明確化は重要ですが、WEBサイトのデザインもそのターゲットにアピールするデザインでなければなりません。絞り込んだターゲット、年齢層、性別、地域などに直接アピールするデザインが望まれます。
【3:BtoBとBtoCの違い】
サイトのデザインは、「BtoB(Business to Business)=企業間取引」と「BtoC(Business to Consumer)=企業対消費者間取引」では、大きく違ってきます。
BtoBでユーザーが求めるのは、ビジネス上の課題に答えてくれる情報です。そのため、デザインは斬新性や美しさより、情報の取りやすさがメインになります。そして、BtoBではそうしたデザインの方がユーザーの評価が高くなります。
中小企業こそWEBブランディングを
ブランディングについて、大企業のマス広告による発信をイメージされる方が多く、そのため「うちは小さな会社だからブランディングなんて…」となるようです。
しかし、WEBブランディングの大きな特徴は、少ない予算でも「自社のこと・自社商品・自社サービス」を地域、日本国内、そして、世界に発信できることです。WEBブランディングは中小企業のブランディングに適しています。ぜひ、チャレンジしてください。
いかがでしたか?
全8回にわたりお届けしてまいりましたが、まずは基本を知り、その応用として自社ならではの戦略・戦術に落とし込むことが重要です。ブランディングには、様々なお客様の目的にあわせた可変性とその対応力が求められます。
新たな価値創造が求められる時代には、柔軟な変化や思考を変えながらチャレンジしてみることも大切です。
ブランドづくりは、常に進化であり、チャレンジです。
そして、ブランドに完成形はなく、強いブランドは、育てるもの。
タネをまき、水をやり、大切に育てなければ、強いブランドは生まれません。
時代が変わろうとしているこの機会だからこそ、
「ブランドの芽が絶えぬよう、戦う勇気、続ける勇気」を少しでも皆様へ届けられるよう、
中小企業をはじめ多くのブランド構築を担ってきた私たちならではの特別配信をしてまいりました。
そして、弊社が蓄積してきたノウハウをより多くの方にお届けすることで、
今まさに新たな一歩を踏み出そうとしている皆様のお力になることができれば幸いです。
最後に、いまも最前線で戦う医療従事者へ敬意を表し、
新型コロナウイルスの1日でも早い終息と皆様のご健康を心からお祈り申し上げます。
コロナ渦の「ブランド再構築やブランドの再定義」など、リ・ブランディングをお考えの皆様。
そして、「業態シフトやブランドシフト」など、新ブランドをお考えの皆様。
緊急事態宣言が解除された後も “新しい生活様式” を踏まえた早期の備えが必要です。
あめとつち株式会社ではブランディングの専門家として、皆様からのご相談を随時受け付けております。
あめとつち株式会社は、ブランディングデザインによる企業成長のサポートをしている会社です。
デザインからマーケティングまで幅広い観点から課題解決を行っておりますので、お困りごとがある際にはぜひ私たちにご相談ください。