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売上がアップするパッケージデザインとは?

【コロナと戦う、ブランド力】その7, 求人数が増加する採用パンフレットのデザインとは?

前回までの「続、コロナと戦う、ブランド力」では、ウィズコロナ時代、アフターコロナ時代のブランド力の向上についてお伝えしてきました。そして、今回の特集記事ではそのブランド力を高めるために欠かせないデザインや経営観点からみた「ブランドアプローチ」について、全8回のレポートにまとめています。
今までのやり方や視点にとらわれず、発想の起点を切り替えることで新しい発見が生まれたり、経営の本質的な部分を見つめる良いきっかけにしていただき、皆様の今後のブランド活動にもお役立てください。

“Ame to Tsuchi, Inc. Branding Report”

数年前、「人は見た目が9割」という本がベストセラーになりました。こういった本が売れることからも、見た目が大事であり、意識をしている人が多いことがわかります。

そして、それは人に限った話ではなく、パッケージであっても同様です。商品の質が良いことは前提として、パッケージの良し悪しで売上は大きく変化します。

そこで、今回はパッケージデザインについて、開発のポイントや色の重要性、売れるパッケージをデザインするための重要なポイントをお伝えします。

パッケージデザイン開発のポイント

陳列棚のなかで、競合の商品よりもとにかく目立って、消費者の目にとまることを重視するのであれば、派手な色使い、奇抜なロゴといったデザインが効果的です。しかし、これはとにかく目にとまることのみを重視したものであり、必ずしも売上に直結するとは限りません。

パッケージは店頭で消費者が最初に目にするものです。そのため、競合商品も多く陳列される中で目立つものであることは、重要な要素ではあります。しかし、それだけでは手に取ってもらえたとしても購入してもらうまでに至りません。

そこで、パッケージデザインを開発するうえで、目立たせること以外に重要なポイントを紹介します。

【記憶に残るものである】
おさえめのパッケージデザインであっても、人の心に残るデザインは枚挙にいとまがありません。派手であることと記憶に残るものは必ずしもイコールではないのです。
例えばカルピスの水玉模様。決して派手ではないものの、白地に水玉の模様を見ただけでカルピスを想起する方は多いのではないでしょうか。

【商品の独自性が生かされている】
前出のカルピスのパッケージデザインである水玉模様は、それを見るだけでカルピスを想起するだけではなく、あの爽やかな甘みや酸味まで連想するのではないでしょうか。
このように優れたパッケージデザインは、それを見るだけで商品の一番のアピールポイントまでも思い浮かべることができます。

【企業理念が反映されている】
パッケージは商品の顔であると同時に企業の顔でもあります。
例えば、企業のロゴをデザインに溶け込ませる、コーポレートカラーを必ずパッケージに取り入れるなど、企業理念やメッセージ、ストーリーを感じさせるものを反映させるようにします。

【奇抜すぎないこと】
派手で目立つことが売上に直結するわけではないと先述しましたが、おさえめであっても、商品カテゴリーからかけ離れたものは消費者に認知されにくくなります。
例えば、牛乳のパッケージで黒を基調としていると、それが牛乳であると思われず、手に取ってもらう可能性も低くなります。独自性は重視しながらも、商品カテゴリーのイメージを意識することを忘れてはなりません。

【ターゲットを意識する】
商品カテゴリーのイメージを意識するのに併せ、商品のターゲットを意識することも重要なポイントの1つです。性別、年齢、地域性などを考慮し、最適なものをデザインするようにします。

色の重要性

消費者が商品のイメージを想像するうえで、大きな影響があるのがパッケージのメインカラーです。前項で触れた、商品カテゴリーのイメージやターゲットも含め、色も意識することで、商品のイメージを伝わりやすくなります。ここでは主な色のイメージを紹介します。

【赤】
コカ・コーラの色が最もポピュラーですが、それ以外にもユニクロ、Yahoo!、JALなどさまざまな企業ロゴにも赤が使用されています。熱く情熱的なイメージがありますが、明度を落としたワインレッドにすれば、高貴なイメージを演出することも可能です。

【青】
落ち着きやクールさ、清潔感を感じさせる青。赤と同様にKDDIやローソン、Facebookなど企業ロゴのメインカラーとしても多く利用されています。若さや爽快感といったイメージが強いですが、紺に近くなるとフォーマルなイメージにもなります。

【黒】
高級感や権威を示す黒は、グッチやプラダ、セイコーなど高級ブランドでよく利用される色です。必ずしも男性向けということはなく、グッチやプラダでも使われているように女性向け商品に使われることも多いようです。

売れるパッケージデザインに必要な要素

売れるパッケージデザインに必要な要素は、先述した開発のポイントをおさえることが重要ですが、それ以外の要素としては、商材によって異なります。

これは1つの例ですが、風邪薬や湿布薬などはパッケージを見ただけで効果がありそうと思えたり、どうやって使うのかといった具体的な方法がわかったりすることが求められます。薬が体のなかで溶けていく様子、体のどの部分に湿布が効くのかといったことがパッケージに描かれているのが多いのはそのためです。

逆にファッション性の高い商品の場合、そうしたチラシ的なパッケージではオシャレ感を演出することはできません。具体的ではなくとも、これを身に付けることがオシャレなのだと感じさせられるようなパッケージデザインを意識しなくてはなりません。

そうした意味で、難しいことではありますが、基本をおさえつつ、そのなかでどれだけ独自性を出せるかが、売れるパッケージデザインに必要な要素だといえるでしょう。

いかがでしたか?
このデザイナーのような感性や革新的な発想は誰もが持ち合わせているわけではありません。
新たな時代に入ろうとしているいま、経営戦略や事業計画を立てる上流工程で、デザイナーやクリエイターをうまく経営に巻き込むことも大切です。
そして、「時代環境の変化に応じられる柔軟力や課題解決への力」こそ、これからの経営者にとって大事なテーマと言えるでしょう。ぜひ皆様もこの機会にデザインの視点を取り入れてみてはいかがでしょうか。


最後に、いまも最前線で戦う医療従事者への敬意を表し、「ブランドの芽が絶えぬよう、戦う勇気、続ける勇気」を少しでも皆様へ届けられることを願います。

次回、5月9日の配信では “求人数が増加する採用パンフレットのデザインとは?” についてお届けします。
どうぞお楽しみに。

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