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デザイン経営とは?経営者が意識すべき理由とは?

デザイン経営とは?経営者が意識すべき理由とは?

デザイン経営とは、マーケティングや経営戦略の中にデザインの効果を含めることを指します。特許庁が2017年に、産業競争力を高めるための一つの取り組みとしてデザイン経営の効果を強調した宣言を採択しています。ここでは、ブランドを構築したり新しいサービスや商品を開発するに当たって、デザインを重視することによって、より競争力を高められるというものです。そして、ユーザー目線での問題の洗い出しをして、斬新な発想によって解決策を作ることで、今までにないサービスやマーケティング手法、経営戦略につながることを目標としています。

こうした宣言の概要と共に、具体的な取り組みも示されています。たとえば、経営陣の中にデザインを担当する責任者であるCDOなどが参画するという点があります。商品開発やマーケティングの指揮を執るチームの中に、デザインのプロが入ることで、このジャンルにおける影響力を高めることができます。これに伴い、事業全体のプランニングやサービスの開発をするプロセスでも、最初期の段階からデザイン担当者が参加することも、一つの取り組みとして挙げられています。こうした取り組みの重要性は理解できるものの、実際に企業内に取り入れていくのは難しいのも現状です。そこで、社内にデザイン経営について推進を促すための部署を作ることも勧められています。

デザイン経営の考えは、社内全体に浸透していくものとなります。たとえば、よりデザイン分野の人材を採用したり育成したりするために、力を注いでいくことができます。他にも、デザインという観点から、マーケットに存在する潜在ニーズを見つけて、そこに焦点を合わせた戦略を立てることが可能となります。こうした点を促進するためには、効率的なプロセスを持つことや検証過程を知っておくことが重要です。そこで、デザイン関連の改善や新たな取り組みをしたことで、どんな結果が出るのかをチェックするための指標を設けたり、プロセスの視覚化をしたりすることが求められます。

このように、デザイン経営は企業が重視するべき思考パターンとなっています。といっても、大企業はともかく中小企業だと、なかなかデザインに力を入れるのが難しいケースもあります。しかし、デザイン経営という考え方は、むしろ中小企業にとってメリットが大きいです。というのも、これは単に見栄えの良いデザインのパッケージやポスターを作るということではないからです。それよりも、考案したデザインを販売した後、それがどんな反応で受け止められるかフィードバックを分析して、さらに改良を重ねることを意味しています。こうした活動を繰り返すことで、マーケットの広い層に認知されるブランド力の押し上げにつながります。大企業と比較して中小企業が苦労するものの一つは、ブランド力が弱いということですが、デザイン経営を意識することで強いブランド価値を生み出せるようになるわけです。

また、イノベーションの創出という意味でも、デザイン経営は大きな力を持ちます。この考えは、良い意匠を制作するということにとどまらず、デザイナーが持っている思考パターンを経営に生かしていくというものです。感性やユーザーの感情といったものを重視して、新しい観点で物事をチェックして、新しいアプローチで問題を解決するというプロセスを取ることができるようになります。こうしたデザイナー的な思考パターンで経営をすることで、今までにないマーケティング戦略や商品、サービスの開発ができるようになります。独創的な開発ができれば、中小企業であっても大きなシェアを獲得できる可能性も高まりますので、大きなメリットを生み出します。

デザイン経営という考え方は、企業としての受けるメリットだけに留まらず、顧客にもメリットが生まれます。そもそもデザイン経営では、ユーザー目線のニーズや使い方、体験といったものを重視します。そのため、デザイン経営を意識したプロセスを踏むことで、同じような商品であっても、より分かりやすく使いやすい商品になります。また、愛着を持って使ったり、使った時に感動したりできる商品が生み出されるようになります。そして、強いブランド力をもたらす取り組みでもありますので、ユーザーにとっては信頼できるブランドを見つけられるようになり、安心感を持てるというメリットが出てきます。

さらに、社員にとっても益となる考え方です。デザイン部門で働いてきた人材が経営に参画できることになり、活躍の場が広がります。また、商品開発やマーケティングなどの部署のスタッフが、新たにデザインについて学ぶ機会も与えられますので、さらなるスキル向上をしたり、広い視野を持ったりするためにも役立ちます。デザイナーもいわゆるデザイン制作会社だけでなく、中小企業を含む様々な業界の企業に採用される可能性が高まりますので、就職市場における活性化も見られます。

→参考記事:特許庁(特許庁はデザイン経営を推進しています

→あめとつちのデザイン経営はこちら

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