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サービス業のサービスブランディングの重要性【続、コロナと戦う、ブランド力】⑪

サービス業のサービスブランディングの重要性 【続、コロナと戦う、ブランド力】⑪

ウィズコロナ時代、アフターコロナ時代、新たな価値創造が求められるなか必要不可欠な戦略として注目されている「ブランド価値創造」に焦点を当てながら中小企業におけるブランド力向上のヒントを “ブランディングレポート” として全8回にわたりお届けします。

“Ame to Tsuchi, Inc. Branding Report”

サービス業においてブランディングに取り組む企業が増えています。注目されるのは、ブランディングと言っても、自社から外に発信するものではなく、自社の内部に発信するブランディングである点です。
「インターナルブランディング」と言いますが、そこにはサービス業の特徴やサービス業ならではの課題があります。今回はサービス業におけるサービスのブランディング化についてお話しします。

サービス業とブランディング

サービス業と一口に言っても、その業種・業態はさまざまです。しかし、サービス業に共通する特徴として、提供するものが「無形」であるという点を挙げることができます。サービスには製造業の製品と違い形がないということです。

また「同時性」ということもサービス業の大きな特徴です。サービスには形がないわけですから、消費者は、製品を買うときのように事前に手で触れたり、目で見て確認することができません。例えばエステサロンのケア、温泉旅館のおもてなし、家事代行サービスの掃除や料理、いずれも体験してみなければその良しあしはわかりません。体験した時に、それが同時にわかるということです。

そして、「非反復性」ということも、サービス業の特徴としてよく指摘されます。サービスを提供する人によって、サービスの質が異なるということです。いま例にあげたエステサロンのケア、温泉旅館のおもてなし、家事代行サービスの掃除や料理、いずれもサービスを提供する人の技能が違えば、サービスの質も異なります。また、同じ人がサービスを提供したとしても、製品のようにそのサービスが同質であるとは限りません。

こうした特徴に加えて、サービス業には常にサービスの質の向上という課題があります。

そこでいま注目されているのが、サービス業におけるブランド化(ブランディング)です。ブランディングといえば、自社から一般消費者への発信がイメージされますが、いま重視されているのは自社に対する発信、「インターナルブランディング」です。

インターナルブランディングについて

インターナルブランディングとは、自社の理念や目標、自社が提供しようとするものの価値を明確にし、組織内に浸透させることを言います。

サービス業であれば、自社がどのような理念や目標を持ち、どのような価値を持ったサービスをお客さまに提供しようとしているか、それらを明確にし、社員・スタッフに共有・浸透させるということです。

会社がどのような理念のもとにサービスを提供しようとしているか、また、そのサービスの価値について現場にいる社員・スタッフはあまり考えていないというケースは少なくありません。また、現場の社員・スタッフ間で、提供するサービスの価値について考えがバラバラというケースもよく指摘される問題です。

インターナルブランディングは、社員・スタッフ一人ひとりが「うちの会社はこういう思いを持ち、お客さまにこう思ってもらいたいと考えている」ということを理解し、「提供するサービスの価値」を全員が共有すること、そして、最終的には「だからお客さまにこうしてさしあげなければならない」と、自分で考えて行動し、その行動についても責任を持つようになることを目標にしています。

もちろん、こうしたことは社内研修などでも周知徹底を図っていると思いますが、インターナルブランディングによる効果のほうが期待できるのです。

鍵となるのはブランド化ということです。自社の理念、提供するサービスの価値をブランド化することで、社員・スタッフ一人ひとりに仕事に対する誇りが生まれ、その誇りがサービスの均質化、サービスの質の向上につながっていくからです。

サービスブランディングがもたらすもの

スターバックスは教育研修に多くの時間を割き、スターバックスの歴史やコーヒーに関する知識と共に「人々の心を豊かで活力あるものにする」というミッション(使命)を徹底して伝えます。その結果、スターバックスのサービスが実現しています。

自社のサービスのブランド化は、社員・スタッフに大きな効果を及ぼすのです。提供するサービス、そのサービスが目指すもの、そこにある価値を明確にすることで、社員・スタッフに、使命感や誇りが生じ、社員・スタッフ一人ひとりが自らの行動を律することになるからです。

また、自社のサービスにブランド意識を持ち、そこに誇りを持つことは、社員・スタッフの主体的な行動と社員・スタッフ間の円滑なコミュニケーションを生み出します。主体的な行動と円滑なコミュニケーションは、組織の活性化に不可欠な要件であり、サービスの質の改善・向上の基盤となるものです。

さらに、社員・スタッフが主体的に行動し、コミュニケーションが円滑である会社は、従業員満足度が高い会社です。サービス業において大きな問題である離職率の低減、また、人材確保においてもインターナルブランディングによって優位に立つことが可能になります。

もちろんインターナルブランディングよる効果は、一朝一夕に出るものではありません。しかし、サービスの均質化・向上、組織の活性化、離職率の低減や人材確保など、サービス業にとっての課題解決に大きな効果をもたらします。サービス業のインターナルブランディングは、サービス業を支える「人」にフォーカスするものだからです。こういった理由から、自社のサービスのブランド化に取り組む企業が増えています。

最後に、いまも最前線で戦う医療従事者への敬意を表し、「ブランドの芽が絶えぬよう、戦う勇気、続ける勇気」を少しでも皆様へ届けられることを願います。

次回、2月21日配信予定の第12回は “ロゴの必要性とロゴデザインの重要性” についてお届けします。
どうぞお楽しみに。

コロナ渦の「ブランド再構築やブランドの再定義」など、リ・ブランディングをお考えの皆様。
そして、「業態シフトやブランドシフト」など、新ブランドをお考えの皆様。
緊急事態宣言が解除された後も “新しい生活様式” を踏まえた早期の備えが必要です。
あめとつち株式会社ではブランディングの専門家として、皆様からのご相談を随時受け付けております。


Ame to Tsuchi, Inc. お問い合わせ Ame to Tsuchi, Inc. ブランディングプラン

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